北国・札幌の冬、除雪車の位置情報を可視化することで札幌のかたちを浮かびあがらせようとする試み、雪堆積場の定点撮影という「除雪や排雪」といった都市機能に着目することからスタートしました。北国ならではの都市インフラの姿を捉え直し、その意味について継続的に考えていこうと2018年から活動を始めたプロジェクトです。毎年冬には、札幌文化芸術交流センター SCARTSと共同し、展覧会として成果やプロセスを紹介しています。
このプロジェクトは、活動を続けるなかで、都市機能だけではなく北海道の自然環境との関わりを探求するものへと拡張しています。何かを自分の手でつくろうと挑戦してみると、意外な難問に遭遇します。その解決方法を試行錯誤するなかで、思わぬ発見や、自分でも想像しなかった発想に出会う面白さは、他に代えがたいものです。この取り組みでは、「調べてつくる」中で、既存のものの見方を疑ってみたり、みんなで一緒に考えてみたり、変幻自在な視点で、札幌という都市における芸術の可能性を探求し続けています。