2016年6月25日、第2回のSIAFラボ編集局編集会議を開催しました。
第1回の編集会議では、「札幌ってどんなところ?」「札幌には何がある(人/もの/こと)?」「どんなメディアに可能性があるか?」「どんな人にどんな方法で伝えるか?」という4つの項目について様々な意見や考えが挙げられました。
第2回では、その4つの中から特に「札幌には何がある(人/もの/こと)?」を取り上げ、今後このプロジェクトで扱う題材決定につながるような話し合いの機会を設けました。
前半は、改めて札幌には何があるのかを整理するために、昨年度より度々SIAFラボのプログラムにご参加いただいている高橋正倫さんに、ご自身がまとめた「札幌らしさ」についての調査内容を比較図やグラフなどを用いて発表していただきました。
高橋さんは、以前にマーケティングとしてお仕事をされていた経験から、札幌市などが公表している様々なデータの収集や考察を行っているとのことで発表をお願いしました。
まず、札幌市の徽章やシンボルマークの成り立ちやデザインコンセプトの話に始まり、市内各区のシンボルマークやマスコットキャラクター、市民憲章など一般に広く公開されている情報を俯瞰できるような形でお話しいただきました。中には、道内の国道沿い、各市町村の境界線などに見られるカントリーサインのフォーマットが統一されているのは実は北海道だけ、といった全国と比較したような情報もありました。
そのほか、「さっぽろ雪まつり」や「さっぽろオータムフェスト」などの札幌市の大きなイベントにおける来客数を表したものや、道外の人が北海道に来た時に食べたい食べ物と、道内の人が道外の人に食べさせたい北海道の食べ物をそれぞれ調査されたものなど、それらをグラフを用いながら視覚的にわかりやすくまとめられていて、時折頷きや驚きの声があがっていました。
後半では参加者が3グループに分かれて、前半での高橋さんの話を踏まえつつ、札幌には何があるのか、今後リサーチや取材などをする上で面白そうな題材について意見を出し合いました。生まれや育ち、性別年齢も全く異なる同士でのグループワークになるので、どのグループでもお互いの札幌感について情報を共有する場面が見受けられました。
○題材になりそうなもの
・過去に”札幌焼”と呼ばれた焼き物が作られていた。
・大通公園が(題材として)面白いのではないか。普段札幌のイベントが多く行われている大通公園自体にスポットが当たることがあまりない。どこへ行くにも中心部で行きやすい。
・パークゴルフ。障害のある人でもできるユニバーサルな競技。
・札幌がどれだけバリアフリーかを調べる。比較的平坦で地下が多いが、雪が多いのは大きなハンディともいえる。
・石山緑地。札幌軟石やレンガなど、歴史がある。
・東京と札幌の差を考える。情報量の違いや、札幌ひとりひとりの購買力。
・札幌の住まい方を札幌スマイルのような形で発信したい。
○札幌には何がある?どんなところ?
・札幌に住んでいない人のほうが、札幌について詳しいことがある。
・市外にいる人が札幌に来たときに、自分自身が住んでいる地域と札幌との“違い“や”発見”に気づく。逆に、札幌の人が外に出たときにも同じくその“違い”などに気づく。
・公園が多い。
・カラスが多い。
・公園は多いが人が少ない。東京は公園が少なく人が多い。
(公園にカラスが多いのは利用者が少ないから?)
・道が広い。
・ポプラの綿毛、雪虫など白い綿のようなものが飛んでいる。
・ゴキブリが少ない。
・たくさんの雪がある。
・地下街、地下道が広く拡がっている。
・移動中や迷っているときにふと何か面白い発見があったりする。
・札幌に来た際に、単純に観光スポットだけを見ていくのではなく、それぞれのスポットをつなぐ道中の楽しみ方をあると面白いのではないか。
・ぶどう酒がワイナリーとなったり、一度流行って廃れたものが再燃するようなものがある。
○情報発信の仕方など
・あれもこれも!といった情報の発信の仕方ではなく、テーマを絞った方がよい。興味のある人の反応を見ながらの発信はどうか。
・札幌は前例がないと新しい発信の仕方をしにくい傾向がある。
などといった、題材となりそうなものに加えて情報発信の仕方についても言及がありました。
次回の第3回編集会議は、7月23日(土)の15時〜17時に行います。これまでに挙げられたアイデアや考えを踏まえた上で具体的な題材を決め、今後の活動や情報発信について何ができるかを話し合うことを予定しています。
ぜひ、お気軽にご参加ください。