札幌文化芸術交流センター SCARTSとSIAFラボは、雪国・札幌の寒冷な気候や、除雪・排雪といった北国特有の都市機能を、情報テクノロジーや芸術の視点を交えて捉え直すことで、新たな冬の魅力や創造性を発見しようとする継続的な取り組みを行っています。
2018年からの3年間は、除雪・排雪に関わる環境データの収集を軸に、その活用方法や、それを元に生み出される芸術の可能性を探ってきました。未知のものごとを自分たちの手で調べ、未だない何かを作り出そうとする、R&D(研究開発)をベースにしたこの取り組みは、札幌ならではのクリエイティビティを、専門分野の垣根を越えて模索する試みであり、それ自体をひとつのアートプロジェクトとして位置付けることもできるでしょう。
4度目となるこの展覧会では、2020年の冬に収集した雪堆積場の定点撮影写真約7万枚を、季節の循環を生む地球の公転軌道に対応するかたちに並べる超横長のプリント、GPSによる除雪車約500台の位置情報を可視化する実験、気象衛星の観測データからチ・カ・ホの人流量データまで、札幌の都市や自然にまつわるデータを重ね合わせるインスタレーションを展開します。
これらの実験的な試作品(プロトタイプ)を通して、札幌の都市と自然の在り方や、データという素材を用いたさまざまな造形、さらには、それらが生み出す新たな関係や存在を探求します。
関連イベント
ギャラリーツアー
2022年2月5日(土)15:00〜16:00
展覧会の内容を企画メンバーが解説します。
事前予約不要、参加無料
当日SCARTSコート前にお集まりください。
案内: 小町谷圭、石田勝也、船戸大輔、平川紀道(SIAFラボ)、岩田拓朗、樋泉綾子(SCARTS)
トーク「都市と自然とR&D」
2022年2月13日(日)14:00〜17:00 二部構成
事前予約不要、参加無料
会場: SCARTSモールA・B