未知なる宇宙の知性がモエレ沼公園を発見したら、いったいどんなメッセージを地球に向けて送信するのだろうか。中央に位置する送信アンテナは、宇宙の共通言語としての幾何学から導かれる4次元プラトン立体(正24胞体)を、一方の受信アンテナはモエレ沼公園を宇宙に拡張した、気球の飛行軌跡をモチーフとしている。展示空間では、送信メッセージとシンクロした可視光と、巨大な鉱石検波ラジオで電波から音波に変換された受信メッセージや、銀河や太陽からの電波音で満たされる。遥かなる時空、そして人間とは異なる知性を想像しながら、電磁波の彫刻としてのアンテナと対峙することで、芸術の未来の可能性を体感する。