SIAFラウンジにてSIAFラボ編集局の編集会議を開催しました。
2回目の札幌国際芸術祭(以下SIAF)が終わり、SIAFラボ編集局では、サカナ通信と協働した活動やSIAFラボのプロジェクトミーティングを通して、札幌というまちにははたして変化があったのかなかったのか、私たちから札幌というまちがどのように見えるようになったのか、”SIAFで見えた札幌”について掘り下げていくことになりました。また、SIAF2017だけでなく、SIAF2014も同時に取り扱うことにしました。
SIAF2014を取り上げるにあたり、SIAFに向けての準備が始まった2012年当初からチーフプロジェクトマネージャーとして関わっていた小田井真美さんをお招きしてお話を伺いました。
SIAF2014のテーマが「都市と自然」とした理由、そこからどのように企画やプロジェクトが生まれていったのか。ゲストディレクターの坂本龍一氏がやりたかったこと、見せたかったもの、その上でキュレーターである飯田志保子さんや志方幸子さんが意図したこと、暮らしかた冒険家の取り組みや、とくいの銀行、アートバイライフといった企画の背景が語られ、それと比べるとSIAF2017はどうだったかという視点でも振り返りました。
また、SIAF2014について調査する場合は、ドキュメントブックという形で残っていたり、様々な視点で書かれている報告書などが参考になると思いますとご紹介いただきました。
■札幌国際芸術祭2014 開催報告書
https://www.sapporo-internationalartfestival.jp/2014/u/2015/03/SIAF2014.pdf
■札幌国際芸術祭2014 事業評価検証会 本編
https://www.sapporo-internationalartfestival.jp/2014/u/2016/03/f13421505e9381c31d6b6b475fe6a218.pdf
■札幌国際芸術祭2014 事業評価検証会 本編/別冊資料
https://www.sapporo-internationalartfestival.jp/2014/u/2016/03/558fa50691e0c6e4374e586f7c928812.pdf
後半では、SIAF2017について参加者と意見交換を行いました。
参加者の高橋さんからはSIAF2017の感想としては、全会場を見たが、全体として「札幌らしさ」が感じにくかったとご意見でした。“札幌のイメージ”について道外からきた人を対象にしてアンケートをとったデータがあり、トップ3が「ラーメン」「雪まつり」「時計台」となっており、それ自体は悪いことではないのですが、それ以外にどれだけ魅力があるか、という視点になったときに他都市と比べると圧倒的に要素が少ないということが気になる、とのことでした。
それらの統計の情報から、札幌らしいと呼ばれている場所やもののシーズンオフの様子を調べてみたり、四季変化の豊かさをデータ化してみたいといった案や、鮭にちなんだ鯉のぼりならぬ鮭のぼりを作りたい、といった案などをご提案いただきました。
また、札幌市内10区が均等に会場になったりそれぞれの特色を持ち出して参加できたりするような仕組みがあるとよいといった意見もあり、それならばこういった案はどうか、などと参加者同士で意見が飛び交いました。
そして情報の伝え方、扱い方、編集会議の活動方法についても話が及び、次回の編集会議の内容へとつながります。
《次回の編集会議》
第6回 編集会議 –アーカイブについて考える-
11月25日(土) 15:00-17:00 @SIAFプロジェクトルーム
ゲストとして引き続き、小田井真美さんと須之内元洋さんをお招きし、とりわけアーカイブを取り上げて話します。情報の保存・記録の仕方としてだけでなく、未来への伝達、情報発信の視点からアーカイブを考えます。