Eventsイベント

ラボの日・スペシャルトークイベント「祭りってなんだ?」

SIAFラボで不定期に、気のままに開催している『ラボの日』。

今回は、音楽家/神楽・伝承音楽研究家の三上敏視をゲストに迎え、そもそも「祭り」とは何か?について、日本における変遷を知り、現在の「祭り」のあり方について参加者の皆さんと共に考え、SIAF2017のテーマである「芸術祭ってなんだ?」を掘り下げる機会にしたいと考えています!

   今、巷では「祭」「まつり」と名付けられたイベントが毎日のように行われていますが、本来「祭り」とは何なのでしょうか。祭りは古代から信仰のために行われてきたものであり、根源的には神を招き、神と交流して神託を得るためのものでした。それが渡来の文化など、様々な要素が入ってきたりその影響を受けたりして今日まで続いているもので、基本的にはコミュニティーのための年に一度のハレの日なのです。そして長く続けられてきた祭りの中心的な存在が「神楽」で、今でも全国で数千という数の神楽が行われており、その姿も百花繚乱の多様な姿を見せています。神楽はアーティストにより創作されたものでなく、先人たちによって培われてきたそれぞれの風土で暮らす人々の「境地」や「生きる知恵」をベースに形作られてきました。何百年も少しずつ変化はしたものの「伝えられたことを次代に引き継ぐ」ことで続けられてきたのです。
 神楽=祭りをすることはとても大変な労力、時間、資金を使うもので、決して楽なものではないし、見返りもないものなのに、どうして何百年も続いてきたのでしょうか。 それはひとつに強い信仰心があったことと、単純に楽しかったからです。強制させられたり楽しくなかったら消えていったでしょう。
 お囃子や歌、舞の動き、祭壇などの装飾、御幣などの多彩な切り紙など、映画などメディアに記録する娯楽が生まれるまでは、神楽は結果的に総合芸術でもあったわけです。
 信仰の基本には縄文からの流れを含む自然信仰と祖先崇拝があり、そこに道教、陰陽道、密教、神道などの要素を編集した修験道が大きく関わって、21世紀の重要な課題である「自然との共存」をずっと根幹にして来ています。ただ、それは前面に出ているばかりではないので、神楽=祭りの持つ本質的な意味や楽しさ、現代における価値を各地の神楽の映像を見てもらって、解説したいと考えます。  

 

ラボの日・スペシャルトークイベント

「祭りってなんだ?」

日時:2016年7月16日(土)16:00〜18:00
会場:札幌市資料館(札幌市中央区大通西13) 1階 SIAFラウンジ
ゲスト:三上敏視(音楽家/神楽・伝承音楽研究)

<要申込・30名先着・参加費無料>

    - イベントは終了しました -

 

matuei

参考画像

 

 

プロフィール

三上敏視【Toshimi MIKAMI】

音楽家/神楽・伝承音楽研究
1953 年 愛知県半田市生まれ、武蔵野育ち。札幌市民。93 年に別冊宝島 EX「アイヌの本」を企画編集。95 年より奉納即興演奏グルー プである細野晴臣 & 環太平洋モンゴロイドユニットに参加。日本のルーツミュージックとネイティブカルチャーを探してい て里神楽に出会い、その多彩さと深さに衝撃を受け、これを広く知ってもらいたいと 01 年 9 月に別冊太陽『お神楽』として まとめる。その後も辺境の神楽を中心にフィールドワークを続け、09 年 10 月に単行本『神楽と出会う本』(アルテスパブリッ シング)を出版、初の神楽ガイドブックとして各方面から注目を集める。13年12月に刊行された丸善出版の『民俗学事典』では神楽項目を担当。現在は自ら撮影した映像を使って神楽を紹介する「神楽ビデオジョッキー」の活動を全国各地で行っている。神楽の国内外公演のコーディネイトも多い。音楽活動では神楽太鼓の繊細で呪術的な響きを大切に したモダンルーツ音楽を中心に多様な音楽を制作、MICABOX名義での06年ロンドンライブなどのライブ活動は奉納演奏も含むソロ、ユニット活動まで多岐にわたる。また気功音楽家として『気舞』『香功』などの作品もあり、気功・ヨガ愛好者に BGM としてひろく使われている。
多摩美術大学美術学部非常勤講師。伝承音楽研究所主宰。